Google Asistant搭載機の音質について

Google Asistant搭載のスピーカーを聞き比べてみた。JBL LINK 20とSONY
LF-S50です。音質的にはまったく異なる傾向を持っています。
JBL LINK 20はいわゆるBluetoothスピーカーという音で、これはBOSE Soundlink
IIあたりと共通する様な音を出しています。かなり作られた音であり、低音の押
し出しが非常にあって、POP系、特にEDMあたりを聞くと非常に音が良いように聞
こえます。バスドラ、ベース、あたりが、小さなスピーカーから考えられない音
で聞こえます。しかし、ベースは音程が不明確で、直接音というよりは、その倍
音成分が増強されている様な感じです。ただし、輪郭は結構はっきりしていて、
ここら辺はJBLらしい音造りとなっています。
 その反面、ボーカルは他のリズム楽隊より一段奥に引っ込んだ様に聞こえます。
これは明らかに低音を盛りすぎてボーカル域に被っていると思われます。スマー
トスピーカーは原則やり取りは、「人間の声」をつかうため、ここがちょっと聞
こえにくい(他のスピーカーと較べても、若干、音声が籠もっている様に聞こえ
る)のは、マイナス点です。
 逆に、小型Bluetoothスピーカーらしい音を求めるために、あえて、ボーカル
域を犠牲にしたとも考えられます。
 とにかく、小型なのに低音の元気の良いスピーカーで、EDMを再生させるとピ
カイチです。高域はフルレンジの音で、特筆すべきものはありません。 

 SONY LF-S50は、LINK 20に較べると驚くほど低域が出ていません。従ってEDM
を聞いても何か物足りなさを感じるくらいです。低域が抜けているのかというと
決してそうではなく、このサイズからはちょっと意外なほど低い音が、適度にこ
のスピーカーから聞こえてきます。バスレフを使って音を出している感じですが、
JBL程電気的に増幅はしていなく、自然ではありますが、小型Bluetoothスピーカー
で主流の音の出し方ではありません。
 そして、ボーカル域は非常にきれいに出ています。スマートスピーカーの音声
JBL LINK 20より、はっきり聞こえますし、ボーカル曲でも、ボーカルが楽器
の前にいるように聞こえます。この点は、低域が被ること無く、抜けの良い音と
言えます。JBL LINK 20の様に音の厚みは感じませんがボーカル域をメインに自
然な低域が聞こえてくる感じです。高域はフルレンジの音という感じで特筆すべ
きモノはありません。
 JBL LINK 20の低域のブーストが不自然だと感じるのであれば、SONY LF-S50は
音質がよいスピーカーと思えるでしょうし、その逆もありです。

 さて、二つのスピーカーを聞いてみたのですが、もし、音楽鑑賞をメインに考
え、しかも音質重視ということであれば、今後販売されるであろう高音質スピー
カー版のGoogle Asistant搭載機を考えた方がよいでしょう。
 小型Bluetoothスピーカーの音というものを十分把握しているのであれば、ま
あ、予想を裏切らない音です。